不登校状態とは
そもそも不登校とはどこからのレベルを指すのでしょう?
自分の胸に手をあてて思い返してみても
「おなかが痛い」「気持ちが悪い」
など、半分ホント、半分は大げさと思いつつの、軽いずる休み(または未遂?)をしたこともあるはずです。
〝なんとなく学校に行きたくないな・・・〟
と感じることは子どもにとって普通のことなのです。
しかし、これが頻度的に多くなると話が変わってきます。
文部科学省は不登校の定義を
『何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いた者』
としています。
つまり、病気でもなく、経済的な理由でもないのに、年間30日以上休むと不登校に該当するのです。
月平均にすれば3~4日といったところですが、私の経験上、多くは「行けなくなると連続して休む」子がほとんどです。
だからこそ初期対応が大事といえるでしょう。
◎統計で見る小中学生の不登校
R4年度で小学生の不登校は105,112人と少子化の中、はじめて10万人を超えました。
小学生・中学生ともに増加傾向が顕著となっています。
以下、小学生の男女別不登校理由
《男子》
無気力・・・46.9%
不安・・・・36.3%
生活・・・・34.0%
いじめや友人関係・・・32.7%
《女子》
不安・・・・48.9%
いじめや友人関係・・・47.2%
無気力・・・42.8%
生活・・・34.6%
不登校になりかけのわが子にやってはいけない3つのこと
先に、まずやってはいけないことをお伝えします。
①理由を問い詰める
②無理やり登校させる
③他の子と比較する
不登校になる子の理由は千差万別です。友達とのトラブル、いじめ、先生への不信感、特定教科への苦手意識・・・、本当に様々です。
そして多くの場合、孤独感や絶望を感じています。
そんな時に一番の味方であるはずの親に、疑われたり、呆れられたり、変な子扱いされたらどうなるでしょう?
私がこれまで不登校の兆しについて相談された時、最初にお伝えするのが「とにかく味方でいてあげてください」ということです。
不登校の気配を感じた初期にすべきこと
「学校に行きたくない」
いつもとは明らかに違うわが子の様子を察知したら、まずは明るく、こんな聞き方をしてあげてください。
「何かあったの?」
ここでもじもじしながらでも話すことができれば、まだ軽症かもしれません。しっかりと話を聞いてあげましょう
大人も一緒ですが、話を聞いてもらうことでスッキリして気持ちが晴れることもあります。
遅刻したって構いません。これ以上ない大事な成長チャンスだと思いましょう。
問題は言えないとき。
そんな時は気持ちを開放させてあげて同じ側に立ちましょう。
「つらい?」
こう聞くだけで、きっと涙がぽろぽろとあふれてくるはずです。落ち着くまでぎゅっと抱きしめてあげてください
無理に理由は聞こうとせずに、
「つらいなら学校休んでもいいんだよ。気付けなくってごめんね。」
と子どもの孤独感や絶望に寄り添うのです。
そして、
・なるべく一緒にいる(そっとしておく、はあまりお勧めしません)
・話してくれるまでじっと待つ
・家で気が滅入るならどこかに出かける(少し遠くの公園など自然の多いところ)
・美味しいご飯を一緒に食べる
・(子どもが嫌がらない程度に)スキンシップを多めにとる
心が風邪をひいた、くらいの状況であれば、これで治ることが多いです。
学校を休むのも1~3日程度ですね。
その場合、あとで打ち明けてくれる理由としては、
・友達から「きらい」「もう友達やめる」など否定的な言葉をあびせられた
・担任の先生から傷つく言動をされた
などの人間関係から、
・勉強が難しくなってきて自信がなくなってきた&逃げ出したい
・給食や掃除、音楽の歌の発表など特定の時間が苦痛
といった学年が上がるにつれての環境変化などです。
どれも後で思い返せば、なんてことのない思い出話になるものですが、初期対応の仕方を間違えると、心の風邪と言えども悪化しかねません。
上記ポイントを押さえながら「常に味方」でいることを伝え続けましょう。
親の覚悟を決める。
2~3日、子どもに寄り添いながら「味方でいること」も伝え続けた。
のに、状況が変わらない場合。
ここからは親が覚悟を決める必要があります。
(そろそろ学校へ行かないと、授業についていけなくなるのでは・・・)
焦る気持ちが出てくるのも仕方のないところ。
なぜなら、多くの親は、自分たちが当たり前のように学校に通って、当たり前のように卒業してきたからです。
もっと言えば、学校に通うことが普通で、不登校は普通じゃない、と思っているのです。
まずはこの固定観念を捨てましょう。
年々、不登校の子どもは増えてきています。率としては1%超。
フリースクールや家庭教師など、学校に通わずとも学べる環境も整いつつあります。
正解のない領域です。
親が決めるべき覚悟は、いずれかでしょう。
①問題を解決し、学校に通えるようにする
②問題からいったん離れ、別のルートを考える
いずれにせよ通っている小学校の理解や協力が必要です。
担任の先生やスクールカウンセラーとまずはじっくり話し合ってください。
早期の学校復帰を目指した方がいい場合もあれば、目指さない方がいい場合もあると思います。
本当に悩みどころですが、アドバイスするとしたら、子どもの気持ちを尊重する、ということです。
子どもが「学校に出来ることなら行きたい」と思っているのであれば①が最優先。
子どもが「学校には出来ることなら行きたくない」と思っているのであれば②も検討する。
最初に申し上げたように、原因は千差万別です。
子どもの成長を第一に考え、そして「学校は行くべき」という固定観念を捨てて、覚悟を決めていきましょう。
長期の不登校を経て、立派に社会で活躍している人をたくさん知っています。
そしてその人たちが口をそろえて言うのが「親の理解と支援」です。
焦る必要はないのです。子どもの成長ルートが少し他の人と違っただけ、そう考えましょう。
小学生の不登校は中学進学やその後の社会人生活に影響がある?
不登校気味になってくると将来に影響をもたらさないか不安になると思います。
例えば小学校には通っていないが、ホームスクールやオンラインスクールで同年代の子と同じくらいの学力があるなら中学進学に影響は無いのでしょうか。
小学生に特化したデータは存在しませんが、中学校時代不登校だった生徒は卒業後に進学しない、あるいは再び不登校になる割合が高いというデータが出ています。
長引けば長引くほど進学しても不登校になると考えられるため、中学進学を検討されているご家庭なら【問題を解決し、学校に通えるようにする】方向で考えられることをおすすめいたします。
とはいえまだまだ小学生。多感な時期に加え、大人と比べてコミュニティも小さく、外部からの情報に偏りがあります。不登校になった理由が大人からすれば驚くほど小さなこと、ということも多々あります。
「容姿のせいで馬鹿にされる」
「仲良し3人組から外された。この世の終わりだ。」
大人になればわかりますが、これらは一過性の出来事です。
当の本人にとっては一大事ですが、悩みのタネは大人になって振り返ると吹き飛ぶほど小さいことかもしれません
一方で些細なきっかけで何かに夢中になることは良くあります。
お菓子が好きだからパティシエになりたい。映画が好きだから映画監督になりたい。アメリカに住んでみたいから英語を話したい。
そういった夢が勉強する目的になったり、学校に行く理由になったりするものです。
著名人の方でも不登校時代を乗り越えて来た方は数多くおられます。
例えば、伊集院光さんは不登校時代にお笑い芸人に心を救われその道に進みました。
小栗旬さんはいじめられた経験が糧になり演技の勉強に拍車がかかったそうです。
一方で何も考えずに進学し、何も学ばず大人になった方もたくさんいらっしゃいます。
大事なのは学校に行くかどうか、ではなく夢中になれるものに出会えるかどうか。
その夢中になれること、好きなことに出会えるチャンスはパパママが積極的に用意してあげましょう。
小学生の時、パパママの夢は何個ありましたか?
そのために夢中で取り組んだ時期はありませんか?
それらの経験が大人になって役立っていたりしませんか?
小学校に行かないという選択肢
親子で考えた末に、小学校へ行かない(一時的でも)という選択肢を選ぶことになったとしましょう。
小学校以外にも、たくさんの学びの場があります。
ポジティブにとらえ活用してみてください。
フリースクールにボランティア団体、専門の家庭教師や塾など。
最近ではオンラインの習い事も充実してきました。
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